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やたいち日記


食材日記です
by yataiti1gou
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青のり

現存する最古の海苔養殖場と言われている浜名湖。

この浜名湖は海水と淡水が入り混じる汽水湖で、

ゆりかごのような波の満ち干きが、海苔の成育にとても適しているそうです。

この一大海苔養殖は江戸後期に始まったと云われています。

そもそもの発端は信州の商人で、江戸大森の海苔を扱っていた森田屋彦之丞が、

この地に宿泊の折り、石垣に付いている海苔を見て海苔養殖を思いつき、

取組んだことが始まりだそうです。

後に、森田屋彦之丞は57歳で亡くなり故郷の善光寺に埋葬されましたが、

分骨され、指月院に供養碑が建てられたそうです。

現在は指月院の廃寺に伴い、浜松市内の宝珠院に供養碑が移されています。

以後、毎年2月6日(海苔の日)に森田屋の業績を偲ぶとともに、

海苔供養祭が開かれているそうです。

※現在は主に青のりが生産されていますが、昔はアサクサ海苔だったそうです。

青のり_d0176160_1553817.jpg


浜名湖で獲れた青海苔は、黒海苔と混ぜて乾燥させ、お馴染みの板海苔や佃煮となりますが、
 
今時季(12月~5月)は、獲り立ての生の青のりを出荷しています。

磯の香りがなんとも心地よく、鮮やかな緑色で目も楽しませてくれます。

そのままちびちびとお燗でやるのもいいし、

うまみたっぷりの新酒に酢の物で減り張りをつけるのもいいですね。

そのほかにも、みそ汁や天麩羅、そして佃煮、

玉子焼きなんかに入れても、春らしい色合いでいいですね。


『青のりもいろいろ』

地方によって呼び方が異なったり、商業的なからみもあり混同されていますが、

青のりとはおおざっぱな総称で、実はいろいろな種類があります。

代表的なものをちょっとまとめてみましたので食卓のご参考に。


スジアオノリ
先ずは、四万十川で有名なスジアオノリ(筋青海苔)。

スジのように細い糸状で、青のりの中でも特に風味と香気がよく、

こだわりの七味なんかにもつかわれています。

天日による乾燥のため、非常に長く色合いと風味が持続します。

天然物で希少なことから近年では高級品となっています。

※徳島の吉野川では養殖もされています。


ヒトエグサ
今回ご紹介した浜名湖の青のりがこのヒトエグサ(一重草)です。

沖縄のアーサーもこれと同じ海苔です。

流通しているものは100パーセントが養殖。

季節によっては生でも出荷されますが、

そのほとんどが佃煮などの原料に用いられます。

その他に、刻んで板海苔のように抄「す」いて乾製品にした「青板」、

原藻をそのまま日に干した「青ばら」などがあります。

地域によってはこれを『あおさ』とも呼ぶ為、

以下にご紹介する『アオサ』と困ったことに混同しています。


アオサ
最後にアオサ。

煎餅やお好み焼きなどには、もともと「青のり」が使われていましたが、

需要の拡大と共に、本来食用ではなかった「アオサ」が代用品として使われるようになりました。

しかしアオサには独特の苦味があるうえ、本来の青のりの様な香りがなくパサついているので、

価格的にはずいぶんと安値。

残念ながら近年では、安さゆえこちらの流通量が本来の青のりよりも上となっています。

青のりとアオサは栄養学的にも違いが多いので、きちんと区別する必要がありそうです。


このように見た目は同じようでも風味と栄養素は大違い。

青のりは現代人が不足しがちなビタミン、カルシウム、鉄分をたっぷりと含んでいます。

成人病予防やストレス解消、美肌づくりにちょいとひとふり。

ご家庭の食卓に一本常備してはいかかでしょう。
by yataiti1gou | 2012-03-24 16:53 | あ行
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