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やたいち日記


食材日記です
by yataiti1gou
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かれい

『カレイの由来』

元来、『唐』という字は中国や朝鮮をさしますが、

その昔は、歴史的に両国が外国の代表であったため、

外国全般を漠然と指す語として、舶来の事物に『唐』という字がよく付けられていたようです。

当時の流行みたいなもんですかね。

奈良県の唐古遺跡や唐辛子、そして居酒屋でもお馴染みの唐揚げなんかは今でも健在ですよね。

かれいと関係ねえだろ!

ハチの頭だとかアリのキンタマだとかゴタク並べやがって!

そんな野次が聞こえてきそうですが、焦っちゃいけません。

実はカレイの名前の由来、あれは朝鮮半島周辺でよくとれた鱏(エイ)に似ているから、

朝鮮(唐)の鱏(エイ)、即ち唐鱏(カラエイ)でカレイになったと云う説があるんです。

かれい_d0176160_481156.jpg

干物にしたマコカレイ。


『カレイの生態』

カレイは沿岸の浅瀬から水深1000mの深海にまで生息し、

世界ではなんと100種ほどがいるといわれています。

日本近海で獲れ、私たちが口に出来るものには、

マガレイ、マコガレイ、ババガレイ(ナメタガレイ)、ホシガレイ、メイタガレイ、

アカガレイ、イシガレイ、マツカワカレイ、オヒョウなどがあります。

これらカレイは幼生時、目が普通の魚と同様、左右に付いており、体も平たくありません。

しかし成長とともに体が変態し、目がだんだんと右側に移動していき、体が平たくなります。

さらに浮き袋がなくなり底生の成体となるわけです。

カレイは概して長寿命で、大型のオヒョウは40年生きたという記録があるほどです。

カレイは寿命が長い故、成長がとても遅いので養殖には不向き。

高級カレイの松川カレイ以外はほとんど養殖されていません。

しかし親魚から採取した卵を孵化させ、稚魚になるまで育てて放流する試みが行われています。


《マコガレイ・真子鰈》
カレイの中では水揚げ量が多く、最大45cm程度になります。
大分県日出町沿岸で獲れるカレイを「城下(しろした)かれい」と呼び、
同じ県内の『関さば』と並んで有名なブランドとなっています。
この「城下かれい」は江戸時代から美味で希少な魚と珍重され、
庶民が食べる事が禁止されていたようです。
庶民が食すと罰せられたことから、別名「殿様魚」と呼ばれたほどの美味しさで、
将軍家への献上魚でもあったそうです。
全国でも珍しい城下海岸の海底に湧いてくる真水に海藻類やプランクトンが多く発生し、
春には海藻類、初夏には海藻に住み着く藻エビを餌にしているため、
他の地域と違った肉の厚みと旨味があるといわれています。
このカレイはずばり今、初夏が旬です。


《ババガレイ・婆鰈》
ナメタカレイともいわれています。
体表が粘液を多く分泌するのでヌルヌルしており、
皮がブヨブヨに見えるので年老いた老婆にたとえて婆鰈・ババガレイといわれています。
東北、北陸の一部などでは、年越しにババガレイを食べるため、
年末に市場価格が数倍に跳ね上がる事もあります。
煮付けにするとおいしいカレイで、高級ちくわの原料にもなります。
関東では古くから食べられてきたものの、
近年では水揚げ量が少なく見かける事が少なくなりました。
東日本では高値で取引されていますが、西日本ではわりかた安値。
活けで入荷することもありますが、刺身にするより火をいれたほうが断然にうまいカレイです。


《メイタガレイ・目痛鰈》
目の間に棘があって、ここを持つと痛い事から「目痛鰈」といわれています。
関東ではあまり見かけませんが、関西では「本メイタ」と呼ばれとても人気のあるカレイです。
関東では煮つけや焼き物にする事が多いですが、
関西では高級魚として活けものを刺身にしてます。
皮に独特の臭みがあるため基本的に皮をむいて調理されます。
旨味の強いカレイで活けの刺身は絶品。
煮ても焼いてもとにかくうまいカレイです。


《オヒョウ・大鮃》
最大 2.5m、350kg程にも達するカレイ科では最大のおばけカレイ。
鮃(ヒラメ)よりも大型という意味で大鮃 。
脂肪が少なくとても筋肉質なカレイで、
その大きさから暴れると非常に危険で、死人が出た事もあるそうです。
大型のものは、釣りあげる前に鉄砲で息の根を止めてから釣り上げる事もあるそうですよ。
イギリスでお馴染みのフィッシュ・アンド・チップスのフィッシュはこのオヒョウをフライにしたもの。
日本では、クルクル寿司の「えんがわ」として、ヒラメのものかのようにまわされています。
大味であり、あまり高く評価されていないため比較的安い市場価格で流通しています。
アラスカ、カナダなどからフライ用などに冷凍輸入品が主。


《マツカワカレイ・松皮鰈・松川鰈》
鱗が大きくざらざらしており、松の樹皮のようであることからマツカワカレイといわれています。
近年水揚げ量が減少している超のつく高級カレイ。
ヒラメにつぐ高級魚といわれ、カレイ類で唯一養殖がされています。
天然物は少なく極めて希少。
天然でも大半が放流したもので、お値段は極めて高値。
天然ほどではないにしても養殖もんも高値安定。
常磐三陸などからも入荷はありますが、北海道産がダントツ。
えりも以西海域では、マツカワ資源回復計画を策定し稚魚の放流事業がされています。

かれい_d0176160_472738.jpg

珍しく入荷した天然物のマツカワカレイ。
by yataiti1gou | 2012-06-06 04:33 | か行
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