やたいち日記


食材日記です
by yataiti1gou
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とこぶし

ミミガイ科の貝のうち、大型になる種をアワビ、小型の種をトコブシと呼ぶ傾向があります。

種類によってアワビやトコブシと呼んでいるだけで分類学的な分け方ではありません。

市場においても、アワビ類の若い個体をトコブシとして販売していることもあります。

古来ではアワビとトコブシは区別されておらず、

延喜式ではトコブシを小鰒(こあわび)と記しています。

明治時代以降、大型になり殻に開いている孔の数が少ないものをアワビ、

小型で孔の数が多いものをトコブシと区別するようになりました。

語源の由来は岩棚の間に張り付いて床に伏しているような姿から「床伏し」。

現在、世界中から生や冷凍、加工品などアワビやトコブシ類がいろいろと輸入されています。

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放流事業のため、配合飼料をあたえて育てた人工孵化種苗は殻が緑色になります。

それらを天然海域へ放流したものは、褐藻(茶色い海藻)などを食べるようになるため、

放流後に成長した部分の殻は茶色になります。

そのことから放流貝は殻頂の部分だけが緑色で周辺の殻が茶色の貝になります。

これに対して、天然のトコブシは殻全体が茶色なので放流物と天然物の識別はとても容易です。

『陸上養殖』

東京都水産試験場八丈分場では、トコブシの亜種であるフクトコブシを

1993年よりの陸上養殖技術の開発に取り組み、

緑藻類(不稔性アナアオサ)を餌料とする養殖技術を確立しました。

餌となる不稔性アナアオサもすべて陸上水槽で培養生産し、

飼育水槽のフクトコブシに給餌して出荷サイズまで養成しています。

餌が緑藻類のアナアオサなので、フクトコブシの殻は全部緑色となります。

現在、市場などで見かけるトコブシのほとんどはこの亜種であるフクトコブシで、

主に台湾から輸入されています。

※近年一部の研究結果によると、トコブシとフクトコブシは同一種という見解もあります。


『アワビとトコブシ』

見てくれがよく似たアワビとトコブシ。

こいつらを見分けるには殻の背面に並ぶ穴の数で識別します。

アワビはこの穴が4~5個なのに対し、トコブシは6~8個の穴が開いています。

また、アワビは穴の周囲が噴火口のように管状に盛り上がり穴が大きいのに対し、

トコブシは穴の周囲は管状に盛り上がらず、それほど穴は大きくありません。

アワビは北海道南部から九州までの水が澄んだ潮通しのよい海域に生息し、

旬は晩春から夏にかけて。

トコブシは北海道南部から九州までの外海の岩礁に生息し夏が旬です。

東北地方には昔から「春先のアワビの内蔵を食べさせるとネコの耳が落ちる」

という物騒な言い伝えがあります。

これは内臓に2~5月頃に毒性を持つものが現れることがあるので、

内臓をたくさん食べないようにという戒めです。

最近ではアレルギー物質の表示が義務付けられていますが、

それはこの毒性のことで、光過敏症の要因になるようです。

ちなみにエゾアワビ、メガイアワビ、トコブシなどは毒性が強く、

クロアワビやサザエなどは弱いそうです。

トコブシの産地で有名なのが伊勢、志摩、房総、伊豆。

アワビは、エサの海藻が美味しければもちろんアワビも旨いわけで、

やっぱり昆布の産地、北海道でとれる『蝦夷あわび』が最高ですね。

昔は房州の大原や岩和田あたりのアワビが美味で有名でしたが、

最近では絶滅しかかっているため大原では禁漁になってしまいました。
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by yataiti1gou | 2012-07-26 02:17 | と行
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