やたいち日記


食材日記です
by yataiti1gou
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カテゴリ:や行( 1 )

秋といえば山の芋

『野趣あふれる大地の香り』

山芋の歴史は米の歴史よりも古く、縄文時代から食べられていました。

日本の古来種は山野に自生する天然の山芋【自然薯(じねんじょ)】で、

そのほかの山芋は外来種や、人の手で育てられている栽培種です。

近年は希少な自然薯も人の手で栽培されるようになり、ちらちら見かけるようになりました。

栽培種はまっすぐに育つようパイプに入れ、3年から4年かけピンとした棒状に育てます。

それに比べ自由奔放な天然もんは、まっすぐに育たないためイビツな棒状に育ちます。

天然もんと栽培もんの見分け方は一目瞭然、この形の違いにあります。


『おもな栽培種』

【長いも】
小売店でよく見かける棒状の山芋。
山芋市場の約2/3がこの長いもです。
中国原産で、粘りが少なく水気が多いため、とろろにはあまり向きません。
シャキシャキとした歯ざわりをいかした「山芋の千切り」などに向きます。


【いちょう芋】
平たく形がいちょうの葉に似ていることからこのように呼ばれています。
関東では「やまといも」と呼ばれ、なめらかで粘りが強く、とろろに最適です。
とろろとしてよく使われるので、とろろいもとも呼ばれます。


【つくね芋】
おもに関西で出回る品種で、ゴツゴツとしたこぶしのような形をしています。
栽培種の中では最も粘り気が強く、食味も濃厚。
もともと奈良に多く見られたことから関西ではこれを大和芋(やまといも)とも呼びます。
土質を選び、乾燥をきらうので、栽培が難しく産地が限られるため、あまり関東では見かけません。


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『漢方にもつかわれるほどの薬効』

山芋のねばりのもとはムチンです。

ムチンは胃壁の粘膜を保護し、たんぱく質を効率よく消化・吸収させる働きがあります。

これは麦とろごはんを噛まずに飲み込んでも大丈夫なぐらいのものです。

たんぱく質をしっかり吸収することで体力を補強できるため『山うなぎ』ともよばれ、

滋養強壮や疲労回復に大きな効果が期待されます。

漢方の世界では、山芋のことを「山薬(さんやく)」と呼び、

肺や腎臓などの働きを補い、糖尿病などに良いとされています。

とても胃にやさしく、胃炎を鎮めてくれるので、酒飲みには持って来いの食材です。


『小説でもお馴染みの芋粥』

芥川龍之介の小説では切った山芋をあまずらの汁で煮るとありますが、

現在はあまずらがちょいと手に入らないので、現代風につくってみましょう。

鍋にだし汁をひき、酒、味醂、醤油で少し甘がちのつゆをつくります。

自分は山芋のねばりが好きなので、切らずにすりおろし、とろろにして使います。

とろろをすりおろしたら、つゆを沸かしそこへとろろを入れ、軽く温めて出来上がりです。

もったりした素朴な味わいですが、なんともいえぬわびさびがそこにあります。

ぜひ、お時間のあるときにのんびりとどうぞ。


※あまずらとは、つる草の一種で茎からしたたる樹液を集めて煎じた、昔の甘味料です。
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by yataiti1gou | 2010-11-21 18:19 | や行


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